やたらに、ゆとり。

しれっと徒然なるままに書く人。

読書感想文⑬ 乙一『失踪HOLIDAY』

 

心がポキッ、と折れたとき。

 

みなさんは、次のうちどちらを求めますか?

 

①奮い立たせるもの

②許してくれるもの

 

私は、圧倒的に後者です。

心がピヨピヨなので、奮い立たされるのはちょっと。

 

 

 

いまは落ち込みたい気分だから!

 

 

 

と、思春期ばりにワガママ、駄々こねちゃんです。

 

 

 

いい、いい、そのままでいいよ〜〜

 

 

 

って許してくれる何かを求めてしまいます。

それは人だったり、歌だったり、漫画だったり、小説だったり。

 

学生時代を思い返すと、もっといろんな人に相談していれば良かったなあ、と悔やんだり。

相談できるほど、自分が何に悲しんでいて、何が悔しくて、何を悩んでいるのか自覚できるほどの脳がないんですね。

「何」を理解する前に、だいたい涙になって、ひとしきり泣く。

泣く自分に酔っているんですかね。

やっぱり、脳みそがけっこう足りない。(ばか)

 

両親の話になりますが、先ほどのどちらを求めますか? てやつ、私にとって、前者が父で後者が母で。

やっぱりピヨピヨメンタルなので、相談事は母へ、でした。

(それでも、数は少ないと思う)

父には、強烈な反抗期もあったことですし、生きていて今まで、相談というものをした記憶がない。ごめんなさい。

相談して、奮い立たされて、奮い立てる、そんな屈強な人間に、私はなりたい。

 

 

f:id:ytr_uoi:20190214213511j:image

乙一『失踪HOLIDAY』。

画像はネットから失敬いたしました。

 

乙一先生、再登場。

『失踪HOLIDAY』は、反抗期真っ盛りの頃に読み耽った小説です。

だらだらと文字を打っているうちに懐かしくなって。

何年越しだ? 10年越しの読書感想文。

ちゃんと書けるかしら。

魅力伝えられるかしら。

がんばっちゃいますよ。

 

 

早速、『失踪HOLIDAY』と関係があるようでない話をしようと思います。

『失踪HOLIDAY』には、「しあわせは子猫のかたち」という、訳あり物件で一人暮らしを始める大学生と、一匹の子猫のお話が、巻頭短編としておさめられているのですが、

これが、私、大好きです。

 

乙一先生の作風の特徴については、以前、「読書感想文②」にて、綴ったとおりです。

要点をまとめると、

 

 

・ホラーが得意

・ホラー以外もいけちゃう

・『暗いところで待ち合わせ』おもろい

 

 

です。

どうどう? わかりやすい? センキュー。

 

「しあわせは子猫のかたち」は、『暗いところで待ち合わせ』と同じような、文字の羅列が柔らかく暖かい空気となり、さらりと頬をなでるような、そんな作品です。

 

 

 

はい、では本題。

 

『失踪HOLIDAY』の主人公は、すこーし生意気で頭の冴える女の子、ナオ。

中学2年生の冬休み、義理の母「ママ母」との不仲をキッカケに、「ママ母」の評判を落とすために失踪することを決めるのです!

しかもこの偽造失踪、なかなか手の込んだもので、ナオはさんざん周りの大人たちを振り回します。

 

この本を読んだ当時は、ナオと同じ中学生で、反抗期で。

大人をこらしめるナオにスカッとしたり、しなかったり。

 

さらに、アニメや漫画、ドラマにもなるほど、キャッチーなお話です。

 

しかし!

いくらキャッチーだといっても、

乙一先生らしい、ウィットに富んだ地の文には、健在。敬服の念。ははー

 

 

ぜひ、読んでみてはいかがでしょうか。

反抗期の自分を思い出し、恥じらいながら、ナオの失踪に釘付けになること間違いなしです。

 

 

 

 

 

 

 

反抗期、今思うとすごかったなあ〜〜

特殊すぎる私のやべえ反抗期の話は、

今度にしよう。

 

書く練習してたら、ちょっと元気になった。